昭和のいつ頃だい?

「昭和」という言葉が、侮蔑語のようになっている。
テレワークをしていないとある人に話したところ、「それ昭和の働きかたですよ」と言われた。
昭和の時代は、企業にまともにパソコンすら設置されていなかったのだが・・・・
おそらくだが、古臭いやり方をしているという批判的な文脈で、そう言われたんだと思う。

私は昭和生まれなので、昭和という単語を擁護したい気持ちがバイアスをかけているのかもしれないが、
「昭和」というキーワードで何かを馬鹿にしたような発言をする人には「昭和のいつ頃ですか」と質問するようにしている。

雑すぎる定義

昭和と言っても、大正時代の雰囲気を色こく残す初期、戦中、戦後の混乱期、高度成長期、バブル期と時代によって様々だ。
それを「昭和」というキーワードで括るのは、あまりにも大雑把で、解像度が粗すぎないか。
昭和と言われて想像するのが、戦前か高度成長期か、はたまたバブル期かで、解釈は随分異なると思う。

それにしても、インターネットも電子メールも、パソコンもケータイ電話も、もちろんスマホもなかった時代と何をどう比較しているのだろうか。不思議だ。

古いイコールダメではない

「いや、古いことを象徴する意味で言っているのだ」と返事する人がいた。
じゃあ、「古い」って直接いえばいいじゃないか。その例えになんか意味はあるのか?
どうしてまた、敢えて昭和と表現し、昭和を悪者にするのだろう?

そもそも、古いことがすなわちダメなことではない。昭和だからダメだとか、令和だから素晴らしいというものでもない。
新旧ではなく、役に立つかどうかだと思う。役に立つのであれば、明治どころか天武天皇の時代のものでもなんでも使えばいい。神社なんてそうじゃないか?
「昭和」という言葉で何かを馬鹿にする人と対峙すると、「新しいことはいいことだ」「古いものは全てダメだ」と言われているようで辟易してしまう。

もっとも、「だからこれを買わないか」と、自分の商売をするためのツールとして活用しているのなら、それはそれで一つのやり方だろう。
本人がそのことに自覚的でなく、自分は先進的だと悦に入っているのは、また別の問題だ。

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