運がよくなる法則(ただし、科学的に)(1)

あなたの周りに「なんだか運がいい人」はいないだろうか?

運のいい人というのはたしかに存在する。
それは、運命でも星の位置でも神様の思し召しでもない。
今回は、科学的な見地からの「運がよくなる法則」について書く。

リチャード・ワイズマンという科学者兼マジシャンが、自分のことを運がいいと思っている人と運が悪いと思っている人を集めてアンケートやヒアリングを行い、それぞれの特徴を統計的に分析した。
その結果、運のいい人の特徴が明らかになった。

知能が高い?はたまた予知能力がある?

運のいい人は、知能が高く、将来を予測できるのだろうか?
はたまた、将来を予知する不思議な能力があるのだろうか?

ワイズマンは、運のいい人と悪い人に知能テストを受けさせてその結果を比較した。
双方に知能レベルの違いは見つけられなかったため、運の良い人は知能が高い、というわけではない。

次に、宝くじの番号を予想させた。
結果は、運の良し悪しにかかわらず当選確率は同じ。
運のいい人には予知能力がある、というわけでもないようだ。

しかし、宝くじの実験でわかったことがある。
それは、「宝くじにあたると信じている人の割合は、運がいい(と思っている)人は、悪い(と思っている)人の2倍以上になる」ということだ。

もちろん、当たると信じていたからといって当選確率が高まるわけではない。
宝くじは純粋に確率論の問題で、人によって確率が変わる、というのは信じられない。

しかし、人生は違う。良い期待が良い結果に繋がることもままある。

(つづく)

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