共感力は指標であり、必ずしも善ではない

仮面で握手

一般に「共感力が高い」人は、良い人だと認識されます。
他人の気持ちが理解できる人間と付き合うのは心地よいですし、
「空気を読める」人なので、傷つけられることも少ないでしょう。

しかし、共感力が高いというのは単なる能力のひとつであり、善でも悪でもありません。
上記の例はたまたま共感力を良い方向に使った場合であり、
悪の目的に使うことだって可能です。

成功しているセラピストや両親は強い認知的共感力を備えているが、
同じ事は首尾のよい詐欺師、色魔、虐待者にもあてはまる。
「反共感論」ポール・ブルーム 49pより

「私の話に共感してくれる」から、「空気が読める」から「良い人」ではない。
高い共感力は、相手を騙す時にも存分に活かされます。

共感力に惑わされず、「相手は何を言っているのか」「自分にとってどんな利益・不利益があるのか」を冷静に判断しましょう。
さもなければ、笑顔を振りまきながら「君の気持ちはよくわかるよ」とうなずく詐欺師にだまされてしまう。

敢えて例は出しませんが、
共感力を揺さぶる象徴的な事件に強く影響された結果、
最適かつ最善の選択ができなくなるといったことは、周囲を見渡せばたくさんあります。

経営においてもしかり。
共感はあくまで要素の一つとして考え、
他の要素も加味した上で冷静に判断を下す。

経営コンサルタント(中小企業診断士)に求められるのは、
当事者である経営者がどうしても引っ張られてしまう「共感」を排除した、冷静な視点からのアドバイスなのでしょう。

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