情報源の確かさは忘れられてしまう〜スリーパー効果

占いや疑似科学など、出所の怪しい情報が
さも本当のように広まっていくのは、
そこに「スリーパー効果」が働いているからです。

スリーパー効果とは、
情報と情報源が時間と共に分離され、
情報のみが受容されていくという現象です。

具体例を挙げてみましょう。

あなたの同僚で、いつも適当なことばかり言ってるAさんが、
「Bさんが会社のカネを横領しているらしいよ」
という噂を流していたとします。
その場ではあなたは
「ああ、Aさんがまた適当なこと言って・・・」
と聞き流すかも知れません。

しかし、時間が経つにつれて、
情報源に対する感情(適当なAさん)と
情報そのもの(Bさんの横領)が
切り離されていき、本来信憑性の低い
情報だったはずなのに
「Bさんが横領している」と
情報そのものが一人歩きしてしまいます。

信憑性の高い情報も同様に、
時間の経過とともにやはり
情報源に対する感情と情報そのものが
切り離されてしまうようです。
つまり、その話を聴いた当初は
「信頼できるCさん」からの
情報として認識していたものが、
いつのまにか適当なAさんからの
情報と同じ程度の信憑性になってしまうということです。

スクリーンショット 2016-01-11 13.22.08

「面白くてよくわかる!社会心理学 齋藤勇著」によれば、
信憑性が同程度になるためにかかる期間は一ヶ月だそうです。
情報を得たら、その信憑性が増加・減少する前に、
なるべく早く行動に移した方が良さそうですね。

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