だれが、なぜ、リーダーになるのでしょう。
キャメロン・アンダーソンとギャビン・キルダフは、
集団での意思決定に関する実験を行いました。
グループでの討論をビデオ撮影し、
それを見た被験者に「グループのリーダー役」は
誰であったかを問うというものです。
リーダーと見なされる要因は何だったか?
結果は、おそろしく単純なものでした。
最初の発言が重要
なんと最初に発言した人が「リーダー」と見なされていたのです。
出題された問題の94%において「最初に提案された答え」が、
グループの最終的な答えとなっており・・・
「インターフェースの心理学」244pより
なんと最初に発言した人が「リーダー」と見なされていたのです。
出題された問題の94%において「最初に提案された答え」が、
グループの最終的な答えとなっており・・・
「インターフェースの心理学」244pより
これは、会議における「最初の発言と、そこでの方向付け」
の重要度の大きさを意味します。
最初の発言で提案された解決法にはなにがしかの「魔力」があり、
人はついそれを選びがちになるようです。
そしてその発言をした人をリーダーと見なしがちであると。
リーダーの提案なのですから、それを答えにするのはまあ当然と言えば当然ですね。
問題なのは、その人がリーダーとして適切かどうかや、
その解決策が本当に正しいかどうかとは一切関係がない、ということです。
最初の発言に惑わされないために
では、「最初の発言」に惑わされないためにはどうすればいいのでしょうか。
当たり前ですが、それが「最初の発言」であり、「魔力」を持つことを自覚すること。
そして、意識的に二番目以降の発言と同じように扱えば、魔力を無効化できます。
さらに進んで、「最初の発言」自体を無くすという方法もあります。
会議前に参加者は自分の意見を紙に書き出し、それを全員に回覧するのです。
これで、全ての意見が等価になります。