タイトルは誰かの箴言。出典は思い出せない。
これは、手元にある道具だけで判断してしまうことの戒めの言葉である。
金槌しかなければ、なんとしても金槌で問題を解決しようとする。結果、全てのものを釘として(金槌で解決できる問題として)処理してしまう。
道具というのは、何も物理的なものだけを意味するのではない。思考法やフレームワークといった抽象的なものを含まれる。
当たり前のことだが、あらゆるものごとを解決できる万能の道具は存在しない。
状況に応じて道具を持ち帰る必要がある。
なので、プロの道具箱にはあらゆる状況に備えて、たくさんの道具が入っているのだ。
コンサルタント業界に当てはめるのであれば、何でもSWOT分析やマーケティングの4Pで解決しようとしてはいけない、ということだ。
フレームワークなどの道具は現実をモデル化するものであって、現実をもっともよく記述できるフレームワークを使えばそれでよい。
現実を無理矢理にモデルと合わせようとすれば(つまり、金槌で釘以外のものを打とうとすれば)、間違った解決策を導き出してしまうだけだ。
なるべくたくさんの道具を用意しておこう。まずは道具箱の中身が充実していないと、思考の幅は広がらない。
そして、問題解決の際に手持ちの道具から状況に合わせて何を選ぶか、そこがプロの腕の見せ所かと。