管理と経営の違いは、そこに顧客がいるかどうかだ。
どちらも英語で言うとManagement(マネジメント)なのが物事をわかりにくくしているのだろう。
管理と経営の違い
管理はあくまで内部の効率化のためにあるものだ。
管理そのものが一円の売上も生み出すことはない。時間や経費をかけずに目的を達成できるなら、それに越したことはない。
経営には顧客がいる。顧客の要望に合わせなければ、報酬をいただけない。
経営においても管理はもちろん必要だが、あくまで顧客の要望を満たすための従属物でしかない。
精緻な管理システムを作ったところで、従業員をいくら細かく管理したところで、
顧客がいなければ、その事業は成り立たない。
ちなみに当社は管理を軽視している。従業員の自発性に任せている、と言えば聞こえはいいが、社長が面倒くさがりなのと、いまはITである程度自動化できるからだ。
定例の会議も行わない。情報共有はネットでいくらでもできるし、定例にすれば「会議をするために議題を作る」という本末転倒な事態が発生することを過去のサラリーマン経験からよく知っているからだ。
これは取引だ
このことは「お客様は神様です」というような極端な顧客重視の姿勢を意味しない。
顧客とはあくまでサービスとお金を交換する対等な取引を行うのであり、
傍若無人な顧客と無理をして付き合う必要はない。
無理をしないためには、十分な数の顧客が必要なのは言うまでもない。
顧客が1社だけなら、どんなに理不尽な要求にも応えなければならないだろうから。
「お客様は神様です」や「すべては顧客のために」という言葉は使ったことがない。
当社はコンサルティングという「機能」を提供し、その代価をいただくというビジネスをしているだけであって、神様に奉仕をしているのではない。