「人を雇っているから、経営者の気持ちがわかる」と言われて

先日の企業支援でこんなことを言われました。

何人かの中小企業診断士と話をしてきたが、その助言にいまいちピンとこなかった。
評論家的というか、きれい事というか・・・・
しかしあなたは違う。たぶん、法人を作り人を雇って「事業」をしているからだと思う。
経営者の視点を踏まえた現実的なアドバイスをしてもらえそうだ。

なるほど、そういう考え方もあるのだと。
先日、他士業の方で私と同様に複数のスタッフを抱えている方と食事をしたときも、同じ様な話になりました。

経験が絶対ではないが

私は「経験してないものに何がわかる!」といった安易な経験至上主義には与しません。
経験しているからこそ見えなくなるものあるし、そもそも自分の感覚器官(脳を含む)をそれほど信用していない。

しかしその一方、苦労を分かち合うためには実際に同じ経験をしている、というのが重要というのもわかります。
人を雇い、毎月給与を払い、人事上のトラブルに苦慮するという経験は、確かに私の経営者としての器を成長させてくれたように思います。

#余談ですが、「器」と言ってしまうと既に決まっていて変更ができないというイメージを持ってしまいます。
#器の大きさは不変ではなく、拡大したり縮小したりするものではないでしょうか。何か別の、良い喩えはないものか。

あなたの弱点は、管理職を経験していないことだ

独立して数年経った頃、知人の仲介で業界では有名な経営コンサルタントの方の自宅でお話をする機会を得ました。
こちらのプロフィールを一通り説明した後、その先輩はこう言いました。
「あなたは管理職として部下をマネジメントした経験がない。今後経営コンサルタントとして中小企業を支援する場合、その経験がないことが弱点となるだろう」
確かにそうだ、かといって独立してしまった今からでは管理職としての経験は積めない。ならアプローチを変えないとな・・・と思ったのを覚えています。

あれから数年が経ち、会社を作り人を雇っています。
また、外部のパートナー企業とも連携して仕事を行っています。
経営者の経験と管理職のそれとは厳密には異なるかもしれませんが、あの時指摘された「マネジメント経験がない」という私の弱点は、いま克服されつつあるのかなと。

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