人の行動を真似するのは悪い事ではない。特に企業経営においては。
IT化など業務改善の事例、マーケティングの取り組み、従業員が満足して働ける制度作り。雑誌やネットにいろいろな事例が出ているのを見るだろう。良い取り組みはどんどん真似するべきだ。もちろん、著作権などに違反しない範囲で。
戦略は真似できない
ただし、経営戦略の部分、これは他社の真似をしてはいけない。
上記の事例はあくまで戦術、オペレーションレベルのものであり、効率化できる領域だ。
戦略は違う。戦略で重要なのは「人と違うことをする」ということ。
人と同じことをやってても、血で血を洗う競争が待っているだけだ。
「同業者とここが違います」と、価値を明確にした営業ができないのであれば、あとは値段勝負でしかない。
では、単に人と違いさえすればいいのか?、そういうわけでもない。
そこに顧客がいない(ニーズがない)のであれば、いくらやっても無意味だ。
うまくやる、違うことをやる
「人と違うことをやるのが戦略、人よりうまくやるのが戦術」という言葉をどこかの本で見た。
戦術は効率の問題。真似できることは真似し、いい意味で手を抜きながら、その上で他社よりも効率的に物事を処理できるようにする。
戦略は「違い」の問題。他社の真似をしても勝てない。
#ただし、大企業がその資本力を使い、同一の戦略を用いつつ後発で勝利するケースはある。
#このような手法は、資本の乏しい中小企業には望むべくもないが。
自社ならではの「違い」を見つけよう。戦術で手を抜いた分は、戦略に集中するのだ。