行いには3つの種類がある。
「良いこと」と、「悪いこと」、そして、「皆がやっていること」だ。
海外の本に書いてあった。日本だけに限った話ではないということだろう。
すぐに思い当たるのは、エスカレーターの片側開けと、そこを歩く人。
おやめくださいと再三アナウンスされている。悪いことだと。
それでも皆、片側を使わないし、そこを歩く人もなくならない。
「悪いこと」ではなく「皆がやっていること」だからだ。
「皆がやっていること」(エスカレーターや、一時停止違反、スピード違反)を「悪いこと」だと主張してしまうと、
「細かいやつ」「うるさいやつ」だと言われてしまう。
飲酒運転のように、かつては「皆がやっていること」だったのが、いつの間にか「悪いこと」に変わってしまうものもある。
(歩きタバコは、現在移行中といったところだろうか)
「悪いこと」と「皆がやっていること」の区別は明確でなく、場所や時代によって変わる。個人差もある。
法律で規制されることもあれば、「世間の空気」がルールを変えてしまうこともある。
自分だけが規則を守れば、不利益を囲ってしまう。
エスカレーターは両側使い静止した方が全体の輸送効率はいいのはさまざまな実験から明らかだ。
「皆がやっていること」ならば、それが不合理でもずっと続いてしまう。
きっと企業組織にも、同じようなことがたくさんあるのだろう。