言わなければわからない

言わなければわからない。
こうして言葉に書けば当たり前なのだけれど、緻密に実践しようとすると難しい。
1から10まで伝えるのも非効率だし、ならばどの程度まで言えばいいのかと言えば、その塩梅はおそらく相手によって変わる。
つい、「言わなくてもわかるだろう、それくらい」と思ってしまう。特に長い付き合いならば尚更。

例えば新しい業務を社員にやらせるとする。
命令した側からすれば自明のことでも、命令を受けた側からすれば、その業務をやる意味がわからない、無駄では?逆効果では?と思ってしまうことだってある。
それはそうだ。命令する側がどのような意図で業務を増やしたのかは、命令した方がずっとそれを考えていたので理解している。
しかし、いきなり業務を振られた側は途中のプロセスをすっ飛ばして最終結果である「追加業務」だけを指示されているのだから、納得いかなくて当然だ。

以前こういうことがあった。コンサル先で、私はAという作業の効率化を目的として業務Xを指示した。
ところが指示を受けた側は、業務Xは作業Bの効率化のためにやるんだと勘違いしていた。
しかし業務Xはその構造上、作業Bにとっては何の役にも立たない。指示を受けたコンサル先の社員は「こんなこと(作業Bにとっては)意味ない、無駄だ」と文句を言いながら作業を行なっていた。これではモチベーションも何もあったものではない。古株の社員が文句を言うものだから、周囲も「意味ないんだな」として業務Xへの関心を無くしていった。

結局、別の人経由でその社員が文句をいっていると言うことを聞き、私の説明不足が明らかになった。
本人に、業務Xの目的はAの効率化であると言うことを伝え、納得した社員はしっかりと働いてくれた。
だが、誤解とはいえ、一度コンサルタントに抱いた不信感は拭えなかったようで、プロジェクトが終了するまで彼とはしっくりこない関係が続いたように思う。

言わなければわからない。
そもそも、言ったところで100%伝わることはほぼない。
「言いすぎる」くらいがちょうど良いのだろう。

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