真理はあなたがたを自由にする
先日訪問した国会図書館の、貸出・返却カウンターの上に刻まれていた。
横にはギリシャ語で同じ意味の言葉もあった。
ラテン語ではこう書くらしい。
veritas liberabit vos
聖書にも書かれている言葉だそうだ。
この言葉は図書館にこそふさわしいと思う。
自由になりたい人ばかりではない。
自由なぞいらないから安心したい、そのためには真理なんて知らなくてよい、嘘でもいいから心地よい状態でいたい。
そんな人の方が割合としては多いように思う。
また、この分野の真理には興味があるが、別の分野はどうでもいいのでテレビで言っていることを信じる、という人もいるだろう。
人の時間は無限ではないので、全方位に興味を持つことは不可能だ。
ある「真理」があったとして、仮にそれに触れた全員が「自由」になったとしても、
その自由をどう行使するかは人それぞれだろうし、自由意志で「不自由」を選ぶ人だっているだろう。
それも個人の自由だから、外野がとやかく言うべきではない。
「あなたのやることには干渉しないから、私のことは放っておいてくれ」
といつも思っているのだけれど、俗世間において他者を雇用して生きていくためにはその主張を曲げざるを得ないこともあり、「こんなことしたかったのだっけ」と空を見上げることもしばしばだ。