ワイドワーク

東京でIT時代の先輩方と食事した。
元の会社に残っているのは1名だけ、あとは私も含めて転職組だ(私はそのあと独立したけど)。

話を聞くと、大手や外資のIT企業は、テレワークを継続しているようだ。
1年会社に行ってないと言う人も居た。また、外に出るのが2週間に1回だけと言う引きこもり生活をしている人も。
前者は宅飲みしすぎて体を壊しかけた(禁酒したら治った)そうだ。
後者は健康状態が不安になったけど、むしろ改善したらしい。対人ストレスがゼロになったメリットが、運動不足や食生活のデメリットを上回ったのだろうと。

通勤時間がゼロになるテレワークのメリットは認めるものの、
当社は現時点では週一、同一曜日での一斉テレワークとしている。(事情があればそれ以上のテレワークも認めている)

単純接触効果というのがある。ザイオンス効果とも呼ばれる。
会う回数が増えれば、それだけで好感度が上がるというものだ。
用がなくても足繁く通う営業職は、この効果を期待しているのだろう。
好感度の高い人同士であれば、仕事もきっと捗るに違いない。
(一度仲が悪くなってしまったら、会えば会うほど好感度が下がりそうだが、それは別として)

テレワークは物理的に会わない。雑談のチャンスも著しく減る。
いわば単純接触効果をゼロにするわけだ。とはいえ以前、コロナ前に頻繁に会っていた人々であれば、過去の貯金?があるのでさほど影響はないのかもしれない。
しかしこれから初めて会う人、新しい取引先であったり、新入社員や中途社員はどうだろうか?モニター越しにしか会ったことのない彼らに好意を持つことは、果たして容易なのか。

カメラ用語で、テレ端、ワイド端というのがある。倍率を拡大・縮小できるレンズに使われる。
テレ端(ズーム端)は一番焦点距離の長い、つまり、もっとも拡大したところ。
ワイド端は、逆に一番焦点距離が短い、もっとも縮小(広い範囲を撮影できる)ところだ。

テレワークとは「テレ」の意味が違うのだろうが、遠隔地からその人だけを拡大して眺めるので、自ずと見える範囲は狭くなる。
「ワイドワーク」とも言うべき、近い場所に集まって仕事をすれば、その人以外にも、周囲の状況もきちんと理解できる。
視界の片隅で、話しかけられたい人や、困っている人を捕捉することができる。
そのメリットもしっかりと考えるべきだと思う。

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