ネガティブな思考に支配されていたら、何もできなくなってしまう。
常にバカみたいに陽気に振る舞え、というのではない。段階がある。
計画(思考)の段階では、悲観的に考える。あらゆる可能性と対応を想定し備える。
実行(行動)の段階では悲観的に考えない。「これだけ準備したのだから」と、楽観的に事を構える。
その方がうまく行く。
また、物事を複雑にしすぎるのも良くない。
世のなかは複雑なのは事実だが、そのなかで自分が影響を及ぼせる範囲なんてたかが知れている。
私は会社を経営していて、100%株主かつ代表取締役だけれども、
自分の会社で起きるすべてのことに影響を及ぼせるわけではない。
できることはごくわずかだ。
数多い仏教書のうちでも最も古い、つまりブッダの肉声に近い言葉が収録されている「スッタニパータ」にはこうある。
心が沈んでしまってはいけない。またやたらに多くのことを考えてはいけない。
腥(なまぐさ)い臭気なく、こだわることなく、清らかな行いを究極の理想とせよ。ブッダのことば(スッタニバータ) 中村元訳 七十七節
できるだけ、陽気かつ単純に。
状況を楽しみながら、問題を一つずつ片付けていきたい。