必要な孤独

先日、妻と旅行に行った。
ホテルにチェックインしてしばらくすると、妻が私にこう言った。
「ちょっと一人でそのあたりを散歩してくる。あなたには一人になる時間が必要だろうから」
よくわかっていらっしゃる。

そう。誰かといると疲れる。それがたとえ、30年弱一緒にいる妻でも。
(もちろん、他者と比較してその疲れ具合は格段に少ないのだけれど)

自分には一人でじっくり考える時間が必要だ。これがなければ気が狂ってしまう。

ところが、人は大概、一人でいることに、一人で考え続けることに耐えられない。
自分と対話することを早々に放棄し、他者なら誰でもいいとばかりに相談を持ちかける。
キャバクラ嬢でも、居酒屋の大将でも、カウンセラーや経営コンサルタントでも、他者なら誰でも。

いつしか、それが自分の考えなのか、他者の受け売りなのか、わからなくなってしまう。
私は自分でじっくり考えたい。自分の考えや発言に責任を持ちたい。
だから、一人になって、じっくり考えることを大事にしたい。

とはいえ、ずっと孤独だと、それはそれで精神を病んでしまう。なので家族や友人、仲間は必要なのだろう。
還るべき「基地」を確保した上での「孤独な時間」、それが理想だ。

妻が帰ってきた。孤独な時間は終わりだ。
ここは安心できる基地だ。日々の悩みは忘れて、ゆっくりと過ごすことにしよう。

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