“hic et nunc”
ラテン語で、英語にすると”here and now”、
日本語だと語呂的に逆にして「今、ここ」だろうか。
日本では禅宗あたりが同じことを言っている。
過去は変えられないし、未来はまだきていない。
今、ここに集中することが、幸福な人生につながると思う。
とはいえ人生は複雑で、そのややこしさはラテン語を喋っていたローマ時代とは比べ物にならない。
過去の反省をしなければ同じ過ちを繰り返すし、
未来に備えなければ、目標に辿り着くこともできない。
何事もほどほどに。
どうにもならない過去を悔やみ、どうなるかわからない未来に怯える。
人は「今ここ」を疎かにしがちだ。今「だけ」ではないが、考えているよりもずっと「今ここ」の比重は大きい。
2000年以上も昔からこの警句があるのは、きっと、人は今のことを忘れがちだからなのだろう。