タイピングの速度を少し上げるだけ

SFの大御所、アイザック・アシモフはこう言った。

もし医者から「あと6分しか生きられない」と告げられても、私はくよくよ悩んだりしない。タイピングの速度を少し上げるだろう

人間は自分がいつか死んでしまうことを忘れている。いや、あえて考えないようにしている。
考えてしまったら、どうする? 克服できない「死」を、擬似的に克服しようとする。
それは例えば子孫を残すことであったり、社会に足跡を残すことであったり。
神と死後の世界を信じることで克服するという手法もお馴染みだ。
(興味のある方は「存在脅威管理理論」を調べてみるといい)

ただ、私はどの方法も選べなさそうだ。子孫はいないし、
しがない中小企業の社長で、社会の残るほどの足跡はつけられそうにないし、
宗教を信じるにはいささかひねくれ過ぎてしまった。
死を克服はできないけれど、アシモフのように、死の直前まで淡々と仕事を続けられればいいなと思う。

関連記事

  1. ただし自分を除いて

  2. ダウングレード

  3. 知らないということを知っているか

  4. 無くなっていく

  5. 自分が何者かなんてぜんぜん知らない

  6. 本棚

    夜の過ごし方

最近の記事

  1. 2025.03.19

    繰り返す
  2. 2025.03.18

    義務の話
  3. 2025.03.14

    「退職」倒産
  4. 講演、セミナー

読書記録(ブクログ)