ノウハウ盗んで独立する。ついでに一部の(優良な)顧客も奪う。
士業では(士業に限らないが)、よく見る風景だ。
大きな設備投資が必要なビジネスではない、PCとスマホ、あとは仕事をくれる顧客さえいればすぐ独立できる。
勤めていた会社の価格帯も把握しているので、それより少し安い額で営業すれば、一部の顧客はそちらへ流れてしまう。
私もやられたことがある。辞める時は「お世話になったので独立しても同じ業務はしません」と言っていたのに・・・・と、悔やんでも仕方がない。
結局のところ、私が子供で、甘ちゃんだったのだろう。当社の顧客も何社かは流れてしまった。
仕事を教え、給料を払っていた人間から裏切られるのは、軽いトラウマ体験ではある。
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先日とあるセミナーで受講者が、「ノウハウ盗んで独立する社員の対策」を質問していた、
講師はこう回答していた。
「そんなものは無視していい。ゼロにはできない。
それに、ノウハウ盗んで独立するような奴は、
システムの改善もできないし、そこからの発展がないので
放っておいていてもいずれ自滅する、だから無視していい」
・・・実際にそうだった。独立した社員は、数年後には多くの仕事を中途半端にしたまま消息不明となった。
しばらく連絡のなかった顧客からはこんな電話がかかってきた。
「実は以前、御社にいたあの人から安い値段で営業されてそちらに移った、
今あの人と連絡が取れなくて困っている、助けてほしい」
それも一度や二度ではない。
現時点での「ノウハウ」は盗めたのかもしれない、
しかし、ノウハウの裏にある「システム(仕組み)」や「思想」までは盗めなかったようだ。