前提条件がおかしければ、結論もまたおかしなものになってしまう。
新居を探していて
引っ越しをしようと思い、家を探していた。
ネットで検索し、良さそうな物件を見つけた。新築で、まだ完成していないとのこと。
いまの自宅から近いので、一度周辺の住環境を下見に行って見ようということで、妻とでかけた。
賃貸情報サイトで見た地図の場所に行くと、そこはお寺の駐車場だった。
「お寺が不動産ビジネスに進出するのか、そういえば京都の下鴨神社も境内内にマンションを作ってたな」
物件情報を見ると新築とのことだったので、これから着工するのだろう、くらいに思った。
その後不動産屋に行き、近隣の物件情報を出してもらった。
先ほど下見にいった案件の話を聞くと、「その物件は来週頃には下見が可能になりますよ」と。
??
地図を出してもらうと、お寺の反対側だった。
どうやら、賃貸情報サイトの地図が間違っていたらしい。
再度下見に行くと、完成間近のマンションがそこにあった。
前提条件を盲信してしまった
単純な早合点、勘違いだったのだけれど、ビジネスでも同様のことはある。
今回は賃貸情報サイトの地図情報が絶対に正しいという前提条件のもとで考えを進めてしまった。
よく考えたら、まだ駐車場の状態で数か月でマンションが建つわけがないのに、「今から着工するのだろう」と勘違いし、
さらには「お寺の不動産事業か」と、以前聞いた類似のケースを持ち出して正当化してしまった。
理由はどうにでもつけられる。
前提条件の間違いに気づかなければ、どんなに考えても、その結論もまた間違ってしまう。
後になって考えれば「あの段階で気づくべきだった」と思うのだけれど、渦中にいる際は気づかない。
そもそも論は、スタート地点からのやり直しを想起させるので忌避されがちだが、
これが大事なのは、前提条件を疑うことを思い出させてくれるからだ。