もとに戻しにくくなるのはわかっていた

こうなるだろうなと思っていた。

Amazon「引っ越ししてでも出社」に社員反発 米IT各社が出勤義務化:日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00511/082900021/?n_cid=nbpnb_mled_pre

完全テレワークにしてしまった企業が、元の出社スタイルに戻すのに四苦八苦している。
週3の出社、週2のテレワークですら反発されるとか。人は誰でも、一度得た「権利」を手放すことは難しい。
着替えないでいい権利、電車に乗らない、車を運転しないでいい権利、化粧をしないでいい権利・・・・

テレワークを前提に田舎に引っ越したのに出社なんて・・と嘆く人の投稿をSNSで見た。
なぜ彼はコロナ禍での暫定的な制度が永続すると判断したのか?会社がそれを約束するとは思えないが・・・・不思議だ。

もう記憶があやふやになってきたが、緊急事態宣言の際は当社も一時的に完全テレワークに移行した。
しかし、宣言の解除後はすぐに出社に戻した。完全テレワークの期間を長くしすぎると、もとに戻すのが困難になることが予想できたからだ。
もとに戻せるのならまだいい。同じ場所で働くことによる暗黙知やひらめき、
共創の仕組みや良好な人間関係は根こそぎ失われ、もう戻らなくなるかもしれない。
それを恐れた。これは正しい状態ではないと、自分の経験と知識がずっと警告を発していた。

「これからはテレワーク前提でないと有能な人を取れない」と人から助言されたこともあった。
最初からテレワークを希望し、同僚と交流する気も、社内文化に慣れ、貢献する気もない人には、できれば当社に入ってもらいたくない。
当社がテレワークを標榜しないことでそういう「有能な」(私にはそうは思えないが)人が応募してこないなら、むしろありがたいと思った。

現在は当社は週一で「一斉に」テレワークを実施している。
人によって曜日を変えて休むことは組織に不要な分断を生むと考えている。
人は所詮動物で、近くにいる人を優遇してしまうものだ。

「私はテレワークの方が集中して仕事できる」と主張する人もいる。
確かに作業によってはそうかもしれない。
だけど、もう少し大きな視点で見てほしいと思う。
個人としての生産性がいくら向上しても、会社全体としての生産性が減ってしまえば(合成の誤謬)、意味がないのだ。
おそらく全ての業務がリモートでできるであろう大手IT企業が軒並み出社に戻しているというこの状況こそが、テレワークの弱点を明確にしている。

それでも完全テレワークを希望するなら?
簡単だ、会社を辞めて独立、自営業者になればいい。

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