求人をかけても人が来ない、と嘆く社長。
時給を上げても効果がない、最近の若いモノはすぐに辞める、と嘆く。
いまどきの求職者なら、履歴書を送る前にホームページのチェックくらいはするだろう。
自分がいまから入社しようと希望している会社がどんな雰囲気なのか、社長はどんな人なのかを知りたいと思うのは当然だ。情報は多ければ多い方がよい。
もしその会社のホームページがなかったら?
あったとしても、住所も開示されていない、電話番号はケータイのみ、社長の顔すらわからないようなものだったら?
人不足の時代だ、休職者には複数の選択肢がある。
より情報の開示された、就職後の自分の姿が想像しやすい他の会社に行くことだろう。
情報の偏差値
先日同業者と話していたときにこんな発言が出た。
社長以外の偏差値が上がり、ビジネスがしにくくなっている。
ネットによる情報の取得、IT利活用や労働関連法の知識・・・
従業員の偏差値が上がり、社長と情報の格差ができつつある。
おなじことは消費者にも言える。
下手をすると、売り手よりも消費者の方が豊富な商品知識を備えていることすらある。
社会全体で、情報収集や分析に関する「偏差値」が上昇している。
一部の社長だけが、それに追いついていない。
勉強不足の社長は、自分の偏差値が相対的に下がっていることにすら気づかない。
適切な対応を取ることもできず、今日も「人が来ない」「商品が売れない」と嘆くのだろう。