経営理念をつくることに懐疑的です。
いや、「意図的につくること」に懐疑的といった方がいいでしょうか。
「経営理念」が重要なのは事実でしょう。ただ、経営理念策定セミナー(のようなもの)に参加するなどして無理に作る必要はないと思います。
#自分もセミナーで経営理念を考えてもらうことがありますが、「無理に作る必要はない」と必ず伝えています。
会社とは、利益を出すためにあるものです。
それを美辞麗句でごまかしてはいけない。
利益が出なければ、社会貢献も何も無いわけですし。
どんなに壮大な理念があっても、利益を出さなければ何も実現できない。
反対に、利益さえ出せれば、結果として社会のためになる活動が可能になる。
理念があれば成功するというほど経営は甘くありません。それよりも、泥臭いほどの営業活動を通じて利益を出すことに注力した方がなんぼかましです。
では、経営理念が要らないのかというと、そんなことはありません。特に組織が大きくなる過程において、従業員の意識を一つの方向に向ける意味でも経営理念には効果があるでしょう。
ただ、無理に作る必要はない。創業当初は、生きていくこと、会社を継続することに全精力を投入する。
いずれ、「ああ、自分はこういうことがやりたかったんだ、こういうことがやりたくないんだ」と納得する瞬間がある。
それが、額縁に入れて飾るきれい事ではない、あなたの本当の「経営理念」です。
いずれ自然に出てきます。そのときまでは、がむしゃらに働いていれば、それでいいのです。