持ちたくないものを持つ必要はない。

ピザ

技術の進歩により、これまでは所有するしかなかったモノやサービスが利用だけできるようになってきた。
経営の要素としてよく言われる「人、モノ、金、情報」という切り口で見ていこう。

「人」の能力を使おうと思えば、以前は雇用しか選択肢はなかった。
いまは派遣やクラウドソーシングなど、直接雇用せずとも利用できるようになった。
(雇用を「所有」というのはやや違和感があるが)

また、従来は人を雇用しやってもらっていた作業をRPA
などの利用に置きかえることもできる。

「モノ」に関しては、レンタルサービスは前からあるものの、
IT技術の活用でかつてよりも容易かつ安価に利用できるようになっている。

「金」も例外ではない。昔のように法人設立のために多額の
資本金を用意する必要もないし、投資家からお金を集めることも
以前より簡単になった。

「情報」も、ネットを使って無料で手に入るようになった。
専門家と顧問契約を結ばなくてもある程度のことは自分で調べられるし、
有料の情報が欲しければ、やはりネットから安価な料金を支払って入手できる。

業務に必要なシステムも、数百万を払って購入しなくても月額数万円で利用できる。
当社が業務で利用しているシステムは全てそうだ。

本当にそれを持ちたかったのか?

これまでは所有しか選択肢がないから買わざるを得なかった。
いまは、「利用するだけ」という新たな選択肢が生まれており、
持ちたくないものを仕方なく持つ必要はない。

もちろん、それでも所有したいというニーズもあるだろう。
高級外車に乗るというステータスはカーシェアでは味わえない。
また、「所有」した方が効果的なケースもある。
従業員全員を派遣やクラウドソーシングで賄う会社は、
社内にノウハウが蓄積せず、どこかで成長が止まってしまうだろう。

所有を利用に置きかえれば、基本的にはコスト削減になる。
失うものもあるかもしれない。
たとえばカーシェアでは車内に荷物を置きっぱなしにはできないし、
自分の好きなグッズで車内を飾ることもできない。

自分にとって何が重要なのかを考え、所有と利用の費用対効果について検討するとよい。
新たな「利用」のサービスは、毎日のように生まれている。役に立つのなら使わない手はない。

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