You don’t have to run faster than the bear to get away. You just have to run faster than the guy next to you.
熊から逃げるのに、熊より速く走る必要はない。横の男より速ければそれでいい。
ストーリー仕立てだと下記の通り。
山の中を男が二人歩いていると、腹を空かせた熊に遭遇した。
男Aは慌てて「速く逃げよう」ともう一人を急かした。
いっぽう、男Bは落ち着いて、かがんで靴の紐を結び直した。
「何を悠長なことを!熊はああ見えて素早い、速く逃げないと食べられるぞ!」
と更に急かす男Aに対して、男Bがひと言。
「何も熊より速く走る必要はない。要は、君より速く走ることができれば、それでいい」
差別化も一緒
この話はブラックジョークの一種です。しかし、私はこの寓話は差別化やマーケティングに関する示唆でもあると思っています。
競合他社と差別化する、というのは、別に世界一や日本一の商品やサービスを求めているわけではありません。
もちろん、そんな商品・サービスを持っていれば強力でしょう。しかし、ほとんどの中小企業にはそんなことは無理ではないでしょうか?
熊を「ビジネスの失敗」の象徴だとしましょう。捕まると破産します。
捕まらないためにはどうすればいいか?
競合他社(周囲の企業)よりも、ちょっとだけ速く走ればそれでいい。
そのためにどうするか。体を鍛える?いいスニーカーを履く?ダイエットする?
打ち手はいろいろあるでしょう。
差別化というとなにやら大層なことをやるように感じるけれど、「他よりもちょっと先んじる」こと。
(一般的に製品開発力の低い)中小企業にとっては、それで十分な「差別化」です。