もっと早く相談してもらえれば

「もっと早く相談してもらえれば」
中小企業診断士に限らず、弁護士や税理士などの士業で集まると、決まってこの話になる。

選択肢はどんどん減っていく

状況がまだマシなうちに相談してもられば、解決はよりたやすくなる。
資金もまだ手元にある、従業員のモチベーションも高い、取引先もたくさん抱えている。
選択肢の幅が広いから、より効果的かつ効率的な手段を取れるからだ。

状況がどんどん悪くなると、取れる手段は減っていく。
資金や人材、取引先などの経営資源が減少していき、
再生を企図しても、取れる手段は限定的なものになる。
もちろんそれは、最も効果的・効率的な手段なんかではない。

選択肢はかなり限られてしまう。ひどいときは一つになる。それは「倒産」だ。

早い相談で大概のことは解決できる

士業はそれぞれ特定分野での専門家ではあるが、神ではない。
現状取り得る手段の中から最善手を打つことはできる、しかし、資金もなく従業員も去り、取引先も消えれば、取り得る手段はかなり少なくなる、そうしたら、いかなる専門家といえども手の付けようがない。

「少しでも早く相談してもらえれば、もっとよい解決策がたくさんあったのに」
この嘆息は、士業の方なら共感してもらえると思う。

ではなぜ、経営者は早期の段階で士業に相談しないのだろう?
感情的なものか、報酬の問題か、それとも我々専門家が醸し出す一種の「敷居の高さ」が原因なのか。

この問いに関する回答はまだ持っていない。
ただ、これが解決できれば、私たち士業は今よりも大きな価値を社会に提供できると思うのだが。

という話を、士業仲間の忘年会で話していました。

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