全国旅行支援、支援されているのは誰か?

「全国旅行支援」が始まった。

2年前くらいにやっていた「GOTOトラベル」みたいなもんだろうと思っている(詳しくは知らない)。
コロナで人の流れが止まり、インバウンドも消失した観光業にとっては福音だろう。

ただしあくまで「観光業にとっては」だ。消費者にとってはメリットはあまりないように思う。

全国旅行支援、という単語には主語がない。主語はおそらく「観光業」だ。
これは観光業の支援であって、旅行に行きたい消費者の支援ではない。

一部で話題になっているが、旅館やホテルの値段が上がっているようだ。
なかには、全国旅行支援の補助金額を上回るレベルで値上げをしているところも。
これだと一般消費者からすれば「むしろ制度開始前に旅行行った方がお得だった」ということになってしまう。

とはいえ、旅行会社を強欲だと責めるのはちょっとおかしい。
その金額でも泊まりたいと思う消費者がいるから、その価格に設定しているだけだからだ。
もし不当な値上げをしているのなら、消費者は値上げをしていない(もしくは相対的に抑えた)競合に流れるだけだろう。

また、値上げを国が規制するのもおかしい。というより不可能だ。
その値上げが補助金を考慮したものなのか、それとも旅行シーズンだから毎年やってること(程度は違えど)なのか、インフレの影響でそうせざるを得ないのかを、国が知ることは不可能だからだ。

同じようなことが10年以上過去にもあった。「家電エコポイント」制度だ。
期間中に省エネ対応家電を買うと、商品と交換できるポイントがもらえるというものだった。
終了間際になると「エコポイント今月まで!今がお得です!」との売り込みが激しかった。

私は「制度終了後にはものが売れなくなり、そのため値下げせざるを得なくなる。ポイントを考慮してもさらに安くなるだろう」と思い、冷静に制度の終了を待った。
終了後に家電店に行くと、想像通り、値下げされ、ポイントが無くても先月よりもお得になったテレビを購入することができた。

今回も同じだろう。もし安く旅行に行きたいのであれば、狙い目はおそらく、制度終了直後だ。
お得感(あくまで感覚だが)がなくなり需要が強烈に低下、業界は一斉に値下げを行うだろう。

なお、個人的には、旅行はその金額に関わらず、行きたい時に行っておくべきだと思っている。
人生も季節も、国の制度の有無に関係なく、ただただ過ぎてしまうものなのだから。

関連記事

  1. 本当にそれは全体なのか

  2. 相手に引きずられてはいけない

  3. 一人だけ抜け出すイメージ

    情報という踏み切り板

  4. 「恐怖」という心理的武器

  5. 詭弁その4〜連座の誤謬、感情的な言葉

  6. それが日常になれば、そのおかしさに無自覚になる

最近の記事

  1. 2026.04.14

    GTDの復習
  2. 2026.04.13

    頭の体操
  3. 2026.04.09

    昼休みの外出
  4. 2026.04.06

    2026年の桜
  5. 2026.04.03

    移動が多い
  6. 2026.04.02

    IT結婚指輪

読書記録(ブクログ)