ロジカルに考え、エモーショナルに伝える

デジタルで伝える

考える能力と、伝える能力はまったく別のスキルだ。

ロジカル(論理的)な人がいる。事実を積み上げて、組み立てて、解決策を導く。
いっぽう、エモーショナル(感情的)な人もいる。相手が可哀想だから、感動したから、その熱い想いで突っ走る。
どちらかが悪いという訳はない。

理想は、ロジカルに考えて、エモーショナルに伝えることだと思う。
マトリックスで見ていこう。

  1. ロジカルに考え、ロジカルに伝える

  2. これが一番コンサルタントっぽいやり方だろう。ロジカルに考えた内容を、ロジカルに相手に伝える。
    しかしこのやり方が通用するのは、相手も同じ様な思考をするときだけだ。
    相手によっては「理屈っぽい」「机上の空論」と反発されることになる。
    相手に反発されれば、物事が上手くいくはずがない。結局、目的を達成できずにおわる。

  3. エモーショナルに考え、ロジカルに伝える

  4. このパターンもある。自分の心が動いたことに、後付で理屈をくっつける。
    最初に熱い想いがあって、それを実現するために論理的に相手に伝える・・というのもアリだろう。
    しかし、このやり方には弊害がある。
    本当は感情的(エモーショナル)に反発しているだけなのに、なまじ頭がいいので、そこにロジカルな理由を後付けできてしまう人がいる。
    本人はロジカルに考えていると思っているのだが、実際のところは感情での反発が先にある。そのため、妥当な結論を導き出すことができない。

  5. エモーショナルに考え、エモーショナルに伝える

  6. 一時的な流行現象などは、この傾向が強い。
    他人を動かすには最も良い方法なのかもしれない。しかし、結果が出ない、出たとしても継続できない。
    なぜなら、最初から感動ありきで、そこに具体的な方法論もなければ、結果を出すための道順も見えないからだ。
    「なぜなら、オレはそう思ったからだ。みんなもそうだろう!」といった発言(実際にはもう少しデコレーションしてわかりにくくする)となってしまう。
    もちろん、「偶然に」上手くいくことはあるだろうが、その成功を体系化することができないため、再現性のないものでおわる。

  7. ロジカルに考え、エモーショナルに伝える

  8. これがベストだろう。しっかりと論理的に考えた内容を、心を動かすエピソードや口調で伝える。
    ロジカル×ロジカルのように「理屈っぽい」と引かれることもなく、エモーショナル×ロジカルやエモーショナル×エモーショナルのように感情ありきの話でもない。
    結果を出したければ、このやり方が一番良い。

人を動かすには、ある種の「狂気」が必要なことがある。しかし、これはあくまで「伝える」段階の話。
考える時点から「狂気」を持っていてはいけない。あくまでロジカルに考える。
そしてそのアイデアを、エモーショナルに伝えよう。

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