ストーブの温もりから考える、適切な評価指標

事務所の暖房はストーブ。エアコンもあるし、灯油を購入するのは面倒だけれど、温かみがあるし見た目にも癒やされるからストーブを使っている。

事務所のレインボーストーブ。ガラス面に加工があり炎が虹色に輝く

暖房の主目的である「部屋の温度を上げる」という点から考えれば、エアコンの方が格段に優れている。
燃料のコスト(電気代と灯油代の比較)になると相場にもよるだろうが、灯油の購入、補充、安全面での配慮などの見えないコストがストーブにはかかっている。

温度の上昇とコストだけを考えれば、ストーブが選ばれることはない。

しかしそこに
「温かみ(ストーブの方が温度が高い)」
とか
「上に載せたやかんがお湯を沸かすコトコトという音」
「揺らめく炎」
などの判断基準を加えたら、がぜんストーブが選択肢に入ってくるだろう。

太陽の光が差し込むタイミングで、床に虹ができる。

評価指標は適切か

これはビジネスにおいて、適切な評価指標をどう設定するかという課題につながる。

短期的な売上の上昇だけを評価指標として見ていたら、決して選ばれることのない選択肢も、中長期的な視野だったり顧客からの視点で考え直せば、それは「是が非でもやるべきこと」に変わる。

合理的に考えるのはいいことだが、短絡的になってはいけない。
合理的に考えて導いた結論であっても、議論の出発点が間違っていたり判断材料が少なかったりすれば、残念な結果にしかならない。

いわば「正しく間違う」ことになってしまう。

ビジネスが上手くいっていないと感じるのであれば、それは評価指標が間違っているためかもしれない。
本当はストーブが必要なのに、温度とコストのみで判断し、エアコンで充分だと思っているのだ。

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