前回の記事の続き。
双方妥協することではない
勘違いしてはいけないのは、ウィン=ウィンとは「双方妥協すること」ではない
たとえばA社とB社が交渉したとして、「B社は安くしろという、うち(A社)はその条件では赤字だ。そこで、真ん中を取った価格で取引しましょう。痛み分け、ということで」というのは、ウィン=ウィンではなく、単なる妥協の産物ということになる。
項目を分解して、お互いの満足度を最大にする
では、ウィン=ウィンとはどうすれば達成できるのか?
まずは交渉内容を検討し、細かい項目に分解する。
その上で、優先順位をつけ「この項目は重要な条件であり、絶対に譲れない」「逆に、この項目は譲歩しても問題ない」 などと決め、項目毎に交渉をすればいい。
価格について交渉している際でも、項目を増やすことはできるはずだ。
例えば、品質、納期、アフターサービス、支払条件など・・・細かく分割すれば、いくらでも出てくる。
「価格は下げないが、アフターサービスに関しては他社よりも充実したもの用意する」といった提案を繰り返せば、双方が満足できる「第3の道」が見つかるはずだ。
「価格」という一つの項目(ワンイシュー)で戦うと、勝ち負けがはっきりしてしまう。
項目をできるかぎり増やして、双方が納得できる着地点を探す試みが、ウィン=ウィンの関係を実現する。