投資対効果を検討し、いったん忘れる

投資対効果(コストパフォーマンス、コスパ)を考えることは重要だ。
人間は誰だって、無駄なことはしたくないだろう。

金銭なり地位なり名誉なり、将来の「ニンジン」が見えるからこそ、人は動く。

もっとも、趣味ならば違う。自分が楽しいかどうかで決めていいだろう。

しかし、これが仕事であれば、投資対効果を検討せざるを得ない。

投資対効果の欠点

投資対効果の欠点は、「それが事後にしかわからない」ということだ。
仕事が終わらなければ、その成果は確定しない。

あらかじめ試算することは可能だけれど、
その試算が正しかったかどうかは「投資」をしたあとにしかわからない。

資格試験の勉強をすれば将来の収入増が期待できるとして、
実際に資格を取ってみたけれど(自分の人生では)まったく役に立たない、ということもあるだろう。

「これは儲かる」ということで、投資対効果を算出してはじめた新事業が、
大規模な投資後数年経っても赤字を垂れ流すばかり、というのもよく聞く話だ。

期限を切り、いったん忘れる

投資対効果を気にしながらでは、目の前の仕事に集中できない。

なので、投資対効果を検討し、「こうする」といったん決定したら、
そのことはいったん忘れてしまおう。

たとえば半年後に検証する、といった期限を設けて、
それまでは「これは本当に価値のあることなのか」などと考えず、
目の前の仕事に集中するのだ。

高速に回すもの

いわゆる「PDCAを高速に回す」という言葉は、
いまの作業をより効果的に実施するためにやるものだ。

仮に、投資対効果といった「そもそも論」を高速に確認しつづけてしまうと、
「あれも重要ではないか」「これもやるべきではないか」と、
あちこちに意識が向いてしまい、
結果としてどこにも辿り着けなくなってしまう。

すばやくピヴォット(軌道修正)すると言えばかっこいいけれど、
飽きっぽい人が何かを達成することがあるだろうか?

思考と作業を明確に切り分ける

本当に集中して何かに打ち込めているときは、
報酬ではなく、創り出したい成果そのものに
意識が向いている。
このとき、フォーカスは創作者にではなく、創作物にある。

「自意識と創り出す思考」ロバート・フリッツ著

「いまやっていることは正しいのか、価値があるのか」
を常に考えていたら、今の行動に迷いが生まれる。
目の前の仕事に100%集中できない。

思考するフェーズ(作業前の検討と作業後の検証)では検討に集中する。
作業するフェーズ(作業中)は、価値や正しさについては考えず成果を出すことに集中する。

思考と行動の明確な切り分けが、けっきょくのところ、投資対効果を最大化することにつながるのだと思う。

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