一人になりたい時がある。
人が居ないところでゆっくりしたい。できれば自然豊かな場所で。
福岡市内から車で1時間くらいの山間部に、別荘を買おうと思ったこともある。
そこで過ごせば、塞いだ気分もすぐに良くなり、良いアイデアがどんどん浮かぶ、仕事も捗る、そんな場所。
人は田舎や海岸や山に引きこもる場所を求める。
君もまたそうした所に熱烈にあこがれる習癖がある。しかしこれはみなきわめて凡俗な考え方だ。
というのは、君はいつでも好きなときに自分自身の内にひきこもることが出来るのである。
実際いかなる所といえども、自分自身の中にまさる平和な閑寂な隠家を見出すことはできないだろう。– マルクス・アウレリウス 自省録 第四章三節
ローマの皇帝もこう言っている。
結局は自分の意識なのだから、場所は関係ない、という結論に至った。
出張や旅行は楽しいけれど、それはまた別の話。
自分の会社のデスクでも、近所のチェーン系カフェでも、公園のベンチでも。
ノイズキャンセリングヘッドフォンのスイッチを入れて、先日買った視界を制限するメガネをかけて、文庫本やKindle、(無線LANをオフにした)ノートPCの画面に集中さえすれば、それが何処だろうとも「ひきこもる」ことは可能だ。
(スマホはだめみたいだ。メールやチャットなど、外部とのコミュニケーションを遮断できないからだろう。)