ここ数日で同じ質問を3回されたので、ブログに書きます。
ものづくり補助金について確認したい。
昨年(2019年)に採択されて10ヶ月経ってない会社は、今年(2020年)は申請できないと聞いた、本当か?
結論から言えば、この情報は誤りです。
昨年採択された会社も、今年問題なく申請できます。
#後述するように減点されはするものの、申請する権利はあります。
噂の出所
噂の出所?というか発端はわかっています。
事務局の募集要綱に書かれていた、以下の記述です。
以下の要件のいずれも満たす3~5年の事業計画を策定し、従業員に表明している中小企業・小規模事業者等。
(ただし、申請締め切り日前10ヶ月以内に同一事業(令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業)の採択決定及び交付決定を受けた事業者を除く。)
該当する文章を切り出すと、
ただし、申請締め切り日前10ヶ月以内に同一事業の採択決定及び交付決定を受けた事業者を除く。
「10ヶ月前」というキーワードが、2019年の採択者は申請できないのでは、という誤解に繋がったのだと思われます。
これは勘違いです。かっこ書き部分をよく見てください。
令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業
と書かれています。「令和元年」と書かれているのがまたトラップだったのですが、
これは先週国会で成立し、今から始まる2020年の「ものづくり補助金」の正式名称です。
2019年に実施されたのは「平成30年度補正」でした。
よって、この「10ヶ月以内」の縛りが機能するのはあくまでこれから申請する企業であり、
2019年に採択された企業でも2020年の申請に何ら問題はありません。
ただし「減点」はある
申請は可能なのですが、今年から「過去3年以内に採択された企業は審査時に減点する」という新たなルールが設けられました。
減点幅は不明なものの、いわゆる「常連さん」は、初めて申請するまたは3年ぶりに申請する企業と比較して不利なのは間違いないです。
ただ、審査で彼らよりも良い点が取れれば、減点をはねのけて採択される可能性もあります。
この時期はいろいろな噂が飛び交います。
また少ない情報の解釈を誤り(もちろん悪意があるわけではないのでしょうが)、間違った情報を広める方もいらっしゃいます。
現時点では全ての情報はあくまで「仮」であり、変更になる可能性もあるということを理解した上で、情報の摂取に務めましょう。