ゼロを目指す非効率

ゼロの集合

選挙が近い。このブログで政治的な話をするつもりはない。ただ、某政党が「**ゼロ」といった公約を掲げているのが気になった。

効果は逓減していく

勉強でも仕事でも、新しい分野にチャレンジした初期は自分の知識がどんどん増えていくのがわかる。しかし、ある地点を越えると上達を感じられなくなる。8割に到達するのは簡単だが、そこから10割に持っていくには時間と労力がかかりすぎ、割に合わないことが多い。(数字はあくまで目安)

10割、つまり100%に持っていくコストを考えたら、8割程度に留めて別の分野に取りかかった方があ全体としては効率がいい。完璧主義は完璧に非効率なのだ。

ゼロにすることは難しい

100%が難しいのと同様、何かをゼロにすることもまた非常に難しい。
もちろん、天然痘のように地上から根絶できたというケースもあるけれど、大半の場合はゼロにするくらいならある程度は許容した方がいい、というかコストを考えるとそうせざるを得ない。

世の中からスピード違反を無くしたければ、ねずみ取りの警察官を大幅に増員すれば良い。しかし、増員した警察官を維持するために、税金の支払額は上がるだろう。
従業員の不正をゼロにしたいとする。現在のIT技術を使って、GPS、監視カメラ、PCの操作ログや会話の録音などを行えば、不正をゼロにできるかもしれない。でも費用対効果はどれほどのものか?

「ゼロにする」というのは、スローガンとしてはいいのだろう。「8割に減らします」よりも人の心に響くのは確かだ。
しかし、非現実的な目標を掲げて、かつそこに至る合理的な工程も示さない、というのは単なる「願望」ではないだろうか。

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