経営者マインドの対価

私はこれまで従業員に「経営者のマインドを持って日々の仕事にあたってくれ」と
言った類の言葉は言ったことがない。
(少なくとも記憶している限りでは。社員に聞くと違った回答が返ってくる可能性はある)

書籍「一倉定の経営心得」にはこうある。

「一人一人が経営者」私はこういう言葉はきらいである。
このようなことを社員に要求する方が間違っているからである。(中略)
ろくな給料も出さずに、経営者の姿勢を要求するとは何事であるか。

多分、経営者は寂しいし、怖いのだ。重要な意思決定を単独で行い、すべての責任を自身で引き受けることが。
だから社員に「経営者」としての思考を求める。自分を助けて欲しいと願う。
でも自分と同じ給料は払おうとしない、不思議だ。

会社の方針を決定する際、皆の意見は聞くが、最終的な決定は必ず自分でやるようにしている。
決定が間違っていた際に責任を取るのは社員ではなく自分だ。たとえ何があっても。
「(社員の)お前がそう言ったからそうした、だから失敗したのだ、責任をとれ」と
言うような、恥ずかしいことを言うのだけはごめんだ。

もしくは社員に自分と同じだけの給料を払うとか?
いやそれでもダメだな。借金の保証人にならないと、真の意味で同一条件とは言えない。

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