コンサルフィー(報酬)に関してはいつも悩む。
「え、それで食っていけるの?」という安価な価格を提示する経営コンサルタントと競合することもある。
当社は法人で、事務所を借りて従業員も雇用している。社会保険も入っている(当たり前の話なのだが、入っていない中小企業も多いのだ)。
自宅兼事務所で一人でやっている個人事業主のコンサルタントと比べると、どうしてもコストは割高になってしまう。
これは2年ほどまえに決めて、ずっと実行していることだ。
「当社は最初に提示した価格を値引きすることはしない」
営業先で「価格が高い」と言われても、胸を張り、毅然とした態度で価値に見合う価格であることを説明する。
それで納得いただけなければ、その仕事は受けない。
形のないサービスだから、値下げしようと思えばいくらでもできるのかもしれない。
安くすれば、たしかに仕事は取れるだろう。だけど、それでどうなる?
結局のところ、安易な値下げは自分や家族、社員に負担を押しつけているだけだ。
そんなことをしても事業は続かない。社員が疲弊し、新たな投資もできず、ジリ貧になっていく。事業が発展することもない。
ならばその仕事は受けず、浮いた時間を営業や新サービスの開発に当てた方がいい。
この方針を死守するには、安定した売り上げが必要になる。
売り上げが落ちてきたら、そんな事も言えなくなるだろう。
価格の安さではなく、品質の高さで選んでもらえるように、これからも能力の向上とサービスメニューの拡充につとめたい。