事業計画通りには進まない

経営者に「事業計画」を作ることを強く勧めています。

ですが、なかにはこんなことを言う社長も。

「事業計画なんて作ってもその通りにいかないじゃないか?
銀行に言われて仕方なくつくるけどさ、適当でいいんじゃない。
どうせ計画通りに行かないんだからさ」

スクリーンショット 2016-01-05 14.05.23

私の回答はいつも一緒です。

「事業計画通りに行った会社なんて見たことがありません。
計画通りにいくかどうかは関係なく、事業計画を作るのです。」

成果物か、プロセスか

Plans are worthless, but planning is everything.
計画そのものに価値はない。計画する過程がすべてだ。(意訳)

第34代アメリカ大統領、ドワイト・D・アイゼンハワーの言葉です。

未来のことは誰にもわかりません。
事業計画を立てても、外部の要因により思ってもみなかった方向に行くことがある。
自社のことならともかく、取引先や業界全体、
ましてや国家の動向など経営者にはコントロールできません。

だから計画を作らなくていいかというと、そうではない。

計画を作るために資料を揃え、従業員に話しを聴き、
本を読んだり専門家に相談したり・・・
そのプロセスを経て自社の事業内容を検討することこそが、事業計画を作る価値です。

未来を予言せよと言ってるのではありません。
どんな未来が来てもいいように、準備を怠らないようにしよう、
と言っているのです。

そういう意味では、複数のシナリオを想定し検討する「シナリオプランニング」の技法は参考になると思います。

シナリオプランニングの話はいずれまた。

関連記事

  1. 特注品は、新事業のための試作品である

  2. 人に教えて、教えられる

  3. 五つ星

    最大の宣伝は、他者からの評価

  4. ルールを増やさない、定期的に廃止する。

  5. 正義、校正、法律

    審査する側の責任

  6. 制約理論(TOC)を意識した仕事の効率化(1)

最近の記事

  1. 2024.04.26

    世間の評価
  2. バックアップ、プランB

    2024.04.23

    雨が降っても
  3. 2024.04.15

    メンテナンス

読書記録(ブクログ)