どこでも仕事ができる時代になった。
ノートパソコンの性能アップと、5Gなど通信技術の発達、コロナ禍が後押しした業務のデジタル化と、周囲の理解。
事務所でも自宅でもカフェでも公園でも、どこでもほぼ同じように仕事ができる。
私がIT企業に就職したころ、まだ20世紀の話なのだが、すでにモバイル環境は整っていた。
ノートパソコンと通信カード(64Kbpsという今考えたら恐ろしく低速な回線だったが)を持っていて、
ドトール(当時スタバはまだなかった)で仕事をしていたのを覚えている。
ちなみにノートパソコンの電池は1時間程度しか持たなかったので、できることはごくわずかだった。
コンセントを貸してくれる場所なんてなかった。
当時に比べれば今は天国だ。高速回線、10時間は持つノートPCの電池、電源はカフェのカウンター席についている。
「あれが足りない(から仕事ができない)」とはもう言えない。たいていのものは安価に手に入ってしまう。
今の時代に必要なのは、どんな環境でも仕事に取りかかり、集中できる技術なのだろう。
21世紀になって、自分がモバイルで仕事できるようになってもう20年以上が経つけれど、未だにその技術を身につけている自信がない。