しっかりと睡眠をとっておかないと良い仕事はできない。
徹夜で遊んだ翌日、仕事の能率がおそろしく低下してしまったという経験は誰にでもあると思う。
最近の研究によると、理想の睡眠時間というのは人それぞれだそうだ。
筆者の場合5〜6時間くらい寝た日の翌日がもっとも調子がよい。
逆にあまり寝過ぎると頭が重たくなってしまい仕事がはかどらない。
仮眠の効果
満足できるまで寝るのが一番とはいえ、いろいろな事情で理想の睡眠時間を確保できない方も多いだろう。
そんな方におすすめするのが仮眠(昼寝)だ。
一説によると、昼の15分の睡眠は夜の2時間〜3時間眠ったのと同じくらいの効果があるそうだ。
夜の睡眠時間が多少すくなくても、わずかでも仮眠をとればカバーできるということになる。
仮眠に最適な時間帯は午後2時〜午後4時の間らしいのだが、この時間に仮眠を取ることのできる社会人はほとんどいないだろう。
現実的には昼休みの一時間を活用することになる。
30分以上寝てしまうと逆に疲れがたまるらしいので、仮眠をとる前にコーヒーなどカフェインの入ったものを飲んでおくといい。
20分前後でカフェインの効果があらわれて自然に目覚めることができる。
文部科学省の「快適な睡眠の確保に関する総合研究班」が2002年に調査した「午後の作業能率が工場する”正しい昼寝の方法”」によると、もっとも目覚めがよかったのは、コーヒーを飲んでから昼寝をして、目覚めてから通常より明るい照明を浴びたケースだったそうだ。
よって、科学的にもっとも効果的な昼休みの過ごし方は以下のようになる。
- 食事をする
- コーヒーを飲む
- 15分の仮眠
- 軽く外を散歩して日光を浴びる
仮眠からすっきり回復する方法としては他には以下の方法がある。
- ガムをかむ
- 顔を洗う
- 同僚に話しかける
- 体を動かす(ただし、ストレッチは逆効果)
余談だが、アメリカでは昼にとる仮眠のことを「パワーナップ(ナップはうたた寝の意味)」と言うそうだ。
昼寝というとなにか怠け者のような気がするが、パワーナップと言い換えればまるでデキるビジネスマンの習慣のように聞こえるから不思議だ。
どうしても徹夜したい時は、多相性睡眠
徹夜での仕事というのは、作業が進んでいるようでいて実は進んでいない。
昼間に比べて効率も低下しており、単純なミスも多くなるためできるだけやらないにこしたことはない。
とはいっても、トラブル対応などの理由でどうしても不眠不休ではたらなければいけない場合はある。
そのときは「多相性睡眠」という方法を活用してみてはどうだろうか。
これは、猫や赤ちゃんのように一日に数回の短い眠りを組み合わせるもので、4時間に一回、30分程度の仮眠(合計一日3時間)を取ることで体調を保つことができる。
多相性睡眠は軍隊など長時間の連続行動が必要な組織で研究され、実際に活用されているようだ。
ただし、限度は約2週間。それ以上多相性睡眠の状態で生活すると体に支障がでるのでおすすめできない。
参考書籍:「どうしてもがんばらなければならない人の徹夜完全マニュアル」宮崎総一郎、森国功著 中経出版