アンダー、ウィズ、アフター

**コロナという言葉が踊っている。

アフターコロナ時代の働き方とか、ウィズコロナ時代のなんとかとか。
あまりに氾濫しすぎて、なんだかマーケティング用語のような、宣伝文句のような意味合いすら帯びている。

現実は「アンダー」から

先月、緊急事態宣言が解除されたが、「アフター」は来ていないように思う。
マスクをしている人の方が多いし、第二波について心配そうに語る人もいる。
では、「ウィズ」かというとそれも違う。一緒に、仲良く、共存しているようにも思えない。

現時点では「アンダー」つまり、いまだにコロナの支配下にあるというか、コロナ優位の状況なのだろう。
これがいずれ「ウィズ」になり、「アフター」になるのだろうか。

「コロナ前には戻れない」のか?

「コロナ以前には戻れない」という、これまたよく聞く言説も眉唾ものだと思っている。
特効薬やワクチンが完成し、潤沢に供給されることで、インフルエンザレベルのリスクになれば、
人は前と同じ暮らしに戻るのではないか。

テレワークで会社が回るのは、一部の規模・業種だけだろう。
今後は以前と比較して「ちょっとだけ」在宅勤務しやすい環境になるかもしれない。
客先訪問が絶対ではなく、ウェブ会議で済ませることも「ちょっとだけ」増えるかもしれない。
それはひとつの進歩ではあるけれど、その程度のことに「アフターコロナ」みたいな名称をつけるのも大げさだなと思う。
いずれは起きていたことが、新型コロナウィルスによりその時期が早まったにすぎない。

そんな時代もあったねと

いずれにせよ、状況は少しずつ変わっている。どこに落ち着くかは誰にも予想できない。

アンダーでもウィズでもアフターのプロセスはさっさと過ぎ去って、コロナのことをすっかり忘れてしまった生活を取り戻したい。
「あの時は大変だったよね」と、過去の事件として振り返ることのできる暮らし。

何年かかるかはわからないが、いつまでも「ウィズコロナ」なんて言い続けるのは勘弁願いたい。

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