IT用語を経営に(1)〜リファクタリング

歯車

同じ仕事の繰り返しで飽きがきていても、その中で新しいことをする方法はある。
システム開発用語で「リファクタリング」と呼ばれる手法を応用すれ良い。

リファクタリングとは、外部からの見た目は変えずに内部の構造のみを最適化する作業を意味する用語だ。
仕事というのは一人で完結するものではなく、そこには必ず「依頼者」と「納品者」が存在する。

  • 上司から依頼され、取引先に資料を送る
  • 他部署からの依頼で全社に一斉送付するメールの内容を考える
  • 顧客からのクレームで、製造部に納期の前倒しを依頼する

など。依頼者とはインプット、納品者とはアウトプットであると言える。
図表にすると以下のようになる。

上司の指示の仕方を変えてもらうことは難しいし(やろうとすれば社内の立場が危うくなるかもしれない)、
取引先に報告書の書式を変えてもらうことも(力関係によるが)ほぼ不可能だ。
だが、自分がその仕事をどう「処理(プロセッシング)」するかは、
インプットとアウトプットを変更しない限りは自分に任されているはずだ。

上司からの指示が曖昧なのであれば、指示を受けるときに漏れなく確認できるチェックシートを用意する。
チェックシートを上司に渡して「これに書いて」とは言えないが(それはインプットの改変になるから)、
上司の指示を受ける際に手元にチェックシートを忍ばせて漏れている項目を質問するのは、
単に自分の処理方法の変更にすぎない(プロセスの改善)。

インプットやアウトプットを改変しようとすると自分だけの問題でなくなるし、
色々問題も引き起こしてしまうが、プロセスの改善(リファクタリング)だけだったら、
自分だけで作業を完結できる。新しい処理方法として、ITを活用した最新のものを取り入れれば、
面白いだけでなく勉強にもなるし、退屈な日々の繰り返し仕事の中に、新しいチャレンジを混ぜ込むことができる。

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