ヒアリング情報は必ずしも事実ではない

経営コンサルに限らず、顧客にヒアリングすることは仕事の初期段階における重要な作業だ。

顧客がいま何に困っていて、何を課題だと考えており、今後どうしたいのか。そしてそれを解決できる手法を自社が持っているのかを会話や資料のなかから拾っていく。
この段階で大きく勘違いをしてしまうと、後行程である分析や解決案、実行の品質に大きく響いてしまう。

事実とは何か

ところで、顧客は本当のことをしゃべっているのだろうか?

もちろん、顧客がウソをついているとは思っていない。
しかし、顧客が言っていることが本当に事実かどうかはわからない。
彼は間違った解釈をしているかもしれないからだ。

社長にヒアリングすると「Aが問題だ」と言い、その後現場で話せば「Aは問題ない、対処すべきはBだ」と言われ、取引先に聞けば「Cのせいで仕事がやりにくい」と言われる。
それぞれの立場で、それぞれの解釈がある。
社長が言っていることが必ずしも正しいわけでもない。
逆に、現場の声が常に正しいかというと、そうでもない。

情報の裏取りをする

ではどうすればいいのだろう。

ヒアリングで得た情報の裏付けを取ることだ。

複数の人間に同じことを聴き、その意見のズレを確認する。
意見をそのまま受け取るのではなく、ヒアリング対象者の立場を理解した上で意見を解釈する(部長としてはそう言わざるを得ないな、ということがある)。
社内のデータと突き合わせて検証する。データがなければ調査する。
競合や別業界のデータと比較して検証する。

顧客が言っていることを鵜呑みにして、「では、その対策をしましょう」とオウム返しにやってしまうと、問題を解決できないことがある。

ヒアリング情報は必ずしも真実ではない。
あくまで問題解決のためのヒントであり、裏付けとなる情報と照合して初めて、その情報は「事実」となる。

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