システム思考(3)〜ループ図(その2)

アイデア、ビジネスプラン、歯車

前回からの続き。

退職者増加により上昇するコスト

退職者が増えれば、
企業は新たに人を雇わなければならない。
求人をかける、転職あっせん会社に依頼するなどして、
採用コストは「増える」ことになる。

また、新たに入社した社員には
教育を行う必要がある。
教育コストも増えることになる。

教育コストを増やせば、
さきほど問題になった
「従業員のスキル不足」を解消できる。
しかし、採用コストも同時に増えていって
いるので、教育にお金をかけることが
できなくなっていく(教育よりもまず頭数を揃えろ!と言われる)。

教育はすぐに効果が出ないので、
矢印を点線で表記している。
教育のコストはすぐにかかるけれど、
効果は遅れてあらわれるのだ。

売上が上がっているうちは問題が表に出てこない

顧客満足度が上がっていれば、
売上も増加するだろう。
上がった売上(正確には利益)を
採用コストや教育コストに回すことができるため、
このままでも問題はしばらくの間は表に出てこない。

しかし、採用コストが増えていけば、
いずれ教育にコストをかけられなくなる。
また、いくら教育しても退職していくのだから、
従業員のスキルは低いままになり、
顧客満足はいつしか下がっていく。

顧客満足が下がり来客者が少なくなれば、
従業員の負荷は減り退職者も減るかもしれない。
ループ図の逆回転が始まるのだ。

教育にコストをかけられるようになり
従業員のスキルも上昇するかもしれない。
もっとも、来客者が少なくなったその企業が、
その時まで残っていればの話だが。

(つづく)

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