執筆を強制する効果(書く作業自体が、書くための優れたアイデアを育む)

ゴールデンウィークもいつものようにブログを更新している。

書きたくないときもある。アイデアが出てこないときもある。
それでもなんとか書き続けている理由は、かつて読んだ本「できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか」に書かれていた、ボイス(Boice,1990)の実験を見たからだ。

ボイスは、実験参加者(文書が書けなくて困っている大学教員)を3つのグループに分けた。

  1. 書くことを制限し、緊急性のない執筆を行うことを一切禁止
  2. 気の向いたときだけ書く
  3. 毎日の執筆時間を設定し、守れなければペナルティを課す

執筆量が多いのは?

上記3グループに対して、1日当たりの執筆ページ数を計測した。

もっとも執筆量が多かったのは、3.の執筆時間設定、守れないとペナルティを課すグループだった。
2.の3.5倍、1.の16倍となる。
2.は「インスピレーションが湧いた時だけに書いた方が効率が良い」という主張をする人が所属するグループであるとも言えるけれど、この結果を見る限りは毎日決まった時間を執筆に充てた方が量を書けるようだ。(作家の村上春樹もこの手法を採っているそうだ「みみずくは黄昏に飛びたつ」)

独創的なアイデアが生まれるのは?

インスピレーション派はこう反論するかもしれない。「量はそうだろうが、独創的なアイデアが産まれるのは2の方法ではないのか?自分は決まった時間に操業する工場ではない」

そこで、ボイスの次の実験を見てみよう。同じ3グループに対して、「独創的なアイデアが浮かぶ間隔」を記録してもらっている。

グラフを見ると、執筆を強制された3.のグループは1日、気が向いた時だけ書く2.のグループは2日、1.のグループに到っては5日だった。
独創的なアイデアも、毎日執筆することを決めた方がより多く出てくるようだ。

書く作業自体が、書くための優れたアイデアを育むのである。
ーポール・J・シルビア「できる研究者の論文生産術」

量を書き、質(独創的なアイデア)を手に入れるために、毎日ブログを更新することで「練習」しているのだ。
この経験は、事業計画や補助金申請書の作成、ライターとしての仕事などに充分活かされている。

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