「月が大きく見えるときと小さく見えるときは何が違うのですか?」
勤め人としてシステムエンジニアをやっていた頃のこと。
取引先だったとある大学の先生が宇宙関連の授業をやっていると知り、上記のような質問をぶつけてみた。
まだスーパームーンという言葉も知られてなかった、10年以上前の話だ。
地平線近くの月がやたら大きく見える日がある。
月と地球の距離は多少は変化するだろうが、ここまで大きさが変わるものか?とずっと疑問に思っていた。
世間話のついでに専門の人に聞いてみたのだ。
大学の先生、少し考えた上で「目の錯覚です」と回答。
「人間の目の機能による錯覚なので、写真に撮れば小さく写ってますよ」とも。
とても驚いたのを覚えている。
(興味のある方は、月が大きく見える日にデジカメ(スマホでもいい)で撮影してみると実感できるだろう)
2017年の現在、国立天文台のHPを見ると同様の回答がアップされていた。
質問2-2)月や太陽が大きく見えるのはなぜ? | 国立天文台(NAOJ)
月や太陽が地平線(水平線)近くにある時に大きく見えるのは、目の錯覚によるものといわれています。ただ、なぜこのような錯覚が起こるのかについて、まだはっきりとした説明はついていません。月の近くに建物や山などの景色が見えて、それと比較できるときとそうでないときで、大きさの感じ方が違うのではないか、という人もいます。
百聞は一見に如かず、といわれる。
しかし、その「一見」には錯覚なり勘違いが含まれてると思うと、自分の眼を信頼しすぎるのも危険だなという話。
経営だって人生だって、きっとそうだろう。