人に教えて、教えられる

中小企業診断士の資格を取得するためには、「実務補習」と呼ばれる実習を受講する必要がある。
私はこの資格をとって15年以上経つが、時折この実習の講師を引き受けることがある。
とはいえ自身の事業がいつまでも殺人的に忙しいこともあり、
事務局には「講師がどうしても足りない場合はやります」と消極的な回答をしていた。

依頼が来た。どうやら受講生が多すぎて、講師が足りないようだ。
自分が持っている資格の人気があるのは嬉しいことだ。

さて、講師。調べてみると、2021年2月を最後に3年ぶりにやるようだ。
試験に受かったばかりの「ヒヨコ」の指導だから楽でしょう?と言われることもあるが、そんなことは全くない。
何せ「試験に受かったばかり」なのだ。知識に関してはむしろ私より詳しいのではないだろうか。
また、中小企業診断士資格を取るのは、社会人として一定の経験を積まれた方が多い。
試験の難易度が高いためか、高学歴だったり一流企業に勤めている方もまた多い。

これは緊張する。実務ばかりやってきた自分に、彼らの満足いく指導ができるのだろうかと、いつもそう思う。

私が教えることができるのは教科書的な知識ではなく実務上のテクニックだ。
あとは実際に企業を訪問し、社長の生の声をきき、思考し議論し報告書を作成するという体験。

大人になってから誰かに何かを「教える」ということは、
自分もまたその人から「教えられる」ことでもあるなと思う。

受講生の業界経験から私が学べることがたくさんあった。
報告書の表現や議論の進め方も然り。

何よりも、受講生を見ていると自分が資格をとった当時の「初心」を思い出すことができる。
資格に誇りを持ち、後輩たち(年齢的には上の方もいるが)の模範になるように行動せねばならないと強く思う。

ただ時間は取られてしまう。まる5日間他のことができないというのは、結構致命的だ。
この期間の仕事が溜まりに溜まっていて、これを今から処理すると思うと憂鬱だ。

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