運の要素が多いゲームで生き残るには

「経営の失敗学」(管野 寬著)に、こんな言葉があった。

私が観察したところ、「結果として」成功しているのは、
負けない戦略、他社を凌駕する努力、時の運という
3つの条件がすべて揃った企業です。

しかも3つが揃っても必ず成功するわけではないという。
しっかりした戦略と、不断の努力、そして時の運が味方としたとしても、
思わぬ要因から失敗する。

時の運とは、流行などを意味するのだろう。
ただ、良いタイミングにその業界に居るだけで、何もしなくても儲かるということがある。
もちろんそれは長くは続かないけれど。

戦略、努力、運。3つが揃って初めて成功の前提が整う。
平易な言葉で言い換えれば、「頭が良くて、努力家で、運が良い人が勝つ」ということ。
逆に、このうち1つでも欠けていたら成功はおぼつかない。

素晴らしい戦略があり、十分な努力を重ねても、運に恵まれなければ、つまり「美味しい」場所に居なければ成功しない。
努力と運があっても、戦略不在であれば間違った方へ向かってしまう。
負けない戦略と時流が味方しても、努力しなければ戦略を模倣した他社に先を越される。

「結果として」成功している、と、括弧書きで書いているのがポイントだ。
なるべくして成功したわけではなく、3つを揃えた人の中から結果として成功者が生まれるということ。
予測はできない。

負けない戦略という言葉も重要だ。
勝てる戦略ではなく、負けない戦略。

楠木健によれば(ストーリーとしての競争戦略)、経営においては運の要素が80%を占めるとか。
確実なのは20%の部分だとしたら、その数値を少しでもアップさせるべく、戦略と努力に力を入れるのはもちろんだが、
運の要素で失敗したとしてもリカバリーできるよう、経営資源に余裕を持たせておくべきだろう。

運の要素が多いゲームで生き残るには?
大負けをしないことと、試行回数を増やすこと。
様々な打ち手を試して見ること。
そして、負けるときもあると達観し、自責を控えめに、次のゲームに参加すること。

成功していた人は「狙った通りだった」と自信たっぷりにそう言う。
しかし、運が本当に80%だとしたら、実際の所は「たまたま一回目で狙った通りに当たった」だけだろう。
そこにきっと再現性はない。

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