分析麻痺

分析麻痺とは、Analysis Paralysisの日本語訳。

Overthinking(考えすぎ)とも言う。

何か行動を起こす前に、分析をする、計画を立てる。
分析ばかりして、計画ばかりたてて、実行に移さない様を「分析麻痺」という。

分析は楽しい。実行ではないので、失敗するということが無いからだ。
机上の計画の上では、自分は、自社はスーパーヒーローになれる。

楽しいから、ずっとそこに留まってしまう。

分析には終わりがない。世のなかの情報を全て集めることはできないからだ。
同様に、完璧な計画というのもは存在しない。

終わりがないから、ずっとやり続ける理由ができる。まだ十分でないと、いつまでも言える。

その分析の価値は何万円?

マイク・フィグリオーロ著「マッキンゼー式 紙1枚で「自分の強み」をみつける技術」に、以下のようなエピソードが掲載されていた。
※ドルを円表示に変えている。

あるとき、私は1年で1億円の収益をもたらすという分析に基づいた新しいアイデアを上司に提案しました。
すぐに実行に移すつもりかと聞かれたので、私は分析を重ねてから、その翌週に変更を加えて実行すると答えました。
すると上司からこう言われました。
「分析を加えて来週また報告するときは、価値が200万円増えていなければ駄目だ。
なぜならば、年間1億円の収益という予測を立てているのであれば、日割りにすると7日で200万円という計算になる。
きみの分析には200万円の価値があるのか?」
答えは「いいえ」だったので、私たちはその日のうちに実行に移しました。

分析は楽しい。計画もしかりだ。
でもそれは手段であって目的ではない。
直接の利益は「実行」からしか産まれない。

水泳の教本を暗記していて、一度も海に行ったことが無い人が居たら、皆笑うだろう。
同じことをやってはいないだろうか。

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