みんなそう言っている
中小企業診断士として様々な企業の会議室で議論に参加していると、「みんなそう言っている」という発言に出会う。
たとえば、企業の役員から「**が実現不可能なのは明白だ、みんなそう言っている!」と言われたりする。その場合、確認しなければいけないのは「みんなとは誰と誰か?そう言っていない人は本当にいないのか」ということだ。
聞いてみると、**が実現不可能だと主張しているのはその役員だけということがある。「みんながそう言っている」と言われると自分だけ意見が違うのではないかと思い萎縮してしまうが、めげずに「みんなとは誰か」を確認しなければ本当の問題は見えてこない。
ウチは特殊だから
企業に改善案、特に他社で成功した提案を持って行くと、「確かにそうかもしれないが、ウチの会社は特殊だから(できない)」と言われる。
しかし、他社とまったく違う業務のやり方をしている特殊な会社というのはそうそうあるものではない。他社の成功事例そのままというわけにはいかないにせよ、多少のカスタマイズで導入できるものだ。
誰だって自分の会社や仲間はスペシャルだと思いたいし、発言の裏には「改善なんて面倒なことをしたくない」という本音が隠れていることもある。
「どのあたりが特殊だから導入できないと思うのか」をねばり強く聞くことで、改善案の導入に成功するためのポイントを聞き出せるだろう。