ものの見方を考える③〜視座

(過去記事の続き)
ものの見方を考える①(視点・視野・視座) | (株)フロウシンク 中小企業診断士 米倉博彦

ものの見方を考える②〜視点、視野 | (株)フロウシンク 中小企業診断士 米倉博彦

視座(高いか低いか)

最後に、「視座」である。
これは、「高いか、低いか」で評価できる。
現場の社員の視座は低く、経営者の視座は(一般的に)高い。

視座の高さ・低さは、その価値とは何の関係もない、単に種類が違うだけである。
高い視座を持つことは重要だが、視座を低くすることもできなければ、現場のわからない理想論をぶつだけのだめな社員になってしまう。必要に応じて、視座の高低を調整する能力が必要だろう。

例えば、自分が従業員(視座が低い)だったころは、
社内のルールや上司、経営者の定見のなさに文句をいってばかりだった社員が、
いざ自分が上司になってみると、社内の様々な事情が見えてきて(視座が高くなって)、文句が言えなくなってしまう。

これなどは出世によって視座が変わった例である。

「経営者目線を持て」と訓示する社長は、従業員に「視座を高く持て」と言っていることになる。

まとめ

視点が固定され、視野が狭く、視座が低い人は、自分の意見が正しいと信じて疑わない。
自分が常識で正義だと思っていて、多様な意見に耳を貸そうとしない。
議論の通じない、もっともたちの悪い人といえよう。
そうならないために、今回紹介した「視点・視野・視座」の考え方は極めて有用だ。

何かの事実(出来事、事象)が発生したとき、すぐに結論を出してはいけない。
少し立ち止まって、視点をより鋭く、視野をより広く、視座をより高くその事実を見つめなおすことで、
これまでより一段レベルの高い思考ができるようになるだろう。

「この考え方は視点だろうか?それとも視野?」などと考えることには意味がない。
筆者の分類には重複する部分もある。
分類を厳密に定義することが目的ではない。

自分にしっくりくる考え方をして、最終的によりよい議論なり判断なりができれば、それでよいと思う。

道具というのはたいていそんなものだ。

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