間違ったウィン=ウィン(1)

交渉相手の双方の満足度が最大化された状態をウィン=ウィン(win-win)の関係と言う。

「それは理想だけど、実際にはいつもお客さんや上司の無理な言い分を聞かされて、泣き寝入りだよ。ウィン=ウィンの関係なんて見たことがない」という方は、もしかしたら言葉の意味を取り違えているのかもしれない。

ウィン=ウィンの関係って?

全世界で3千万部以上、国内でも180万部以上売れたという、スティーブン・R・コヴィー著の大ベストセラー、「7つの習慣」にウィン=ウィンの関係について書かれている。

意味は、そのままだが「自分も勝ち、相手も勝つ」ことだ。本には、「それぞれの当事者が望ましい結果を得ること」とも書かれている。
また、人生を競争ではなく、協力と見なし、全員を満足させる充分な結論を探す姿勢のこととも。

「第三者に負担を押しつける」ことではない

ウィン=ウィンとは「第三者に負担を押し付けること」ではない。
小学校で学級委員を決めるとき、たまたま病気で欠席した生徒に委員の仕事を押し付ける。
クラスのみんなはやりたくない委員の仕事をここにはいない生徒に押し付けることができて、その場にいる全員が得をした。

一見ウィン=ウィンではあるが、かれらは近い将来、委員を押し付けられた生徒から別の件で復讐をされる可能性がある。

ビジネスにおいて、一回だけの取引というのはあまりなく、長い付き合いになる。
特に私が事業を営んでいる福岡のような地方は交友関係が狭い。悪い噂はあっという間に広まる。

その場にいない誰かに負担を押し付けて「ウィン=ウィンですね!」と悦に入っていると、いずれその「誰か」にしっぺ返しをもらうだろう。

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